天地無用シリーズから物語を腑分けするNo1
梶島版、ねぎし版、長谷川版の違い
先にも書きましたが、天地無用という作品、それも梶島天地というものは、ハーレム系作品の元祖と呼べる作品でありながら非常に特異なものでありました。殆ど記憶を頼りに整理するので間違いがあるかもしれませんが、その違いは次のようになります。
天地無用シリーズ、梶島版、ねぎし版、長谷川版の違いver0.1 | ||||
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梶島天地 (梶島版) |
ねぎし天地 (ねぎし版) |
長谷川天地 (長谷川版) |
備考 | |
発表媒体 | 「天地無用!魎皇鬼」第1期〜第3期(OVA) 「真・天地無用」(小説) |
「天地無用!」(95年のTVアニメ) 「天地無用!in Love」(劇場アニメ) |
「天地無用!」(小説) 「天地無用!真夏のイヴ」(劇場アニメ) |
梶島天地には「天地無用!GXP」「フォトン」「デュアル!ぱられルンルン物語」「異世界の聖機師物語」も含まれるが、ここでは分かりやすくするため割愛。*1 |
キャラクター設定の違い | ||||
天地の立場 | 第1話の事件以降高校を自主退学。 現樹雷皇の直系で非公式だが皇位継承順位第二位。*2 |
高校に通っている。 阿重霞とは遠い親戚といった関係で継承順位は低いと思われる。 |
梶島版とほぼ同じ。 | |
天地の母 | 清音 | 阿知花 | 阿知花 | |
美星の能力 | 有能*3 | 無能 | 無能 | GP清音は美星のお守役として配置されている。 |
GP清音の存在 | いない (近い人物としてノイケ・酒津 |
いる | いる | |
樹雷皇族の存在 | 樹雷四皇家健在*4 | 樹雷皇は空位、描写なし | 柾木家のみ存在 | |
三頂神の存在 | 有り | 無し | 有り | 梶島版と長谷川版では設定が異なる。 |
作品設定、構造面での比較 | ||||
主軸となる人間関係 | ヒロインに優劣の無いハーレム | 天地、魎呼、阿重霞による三角関係 | 天地、魎呼、阿重霞による三角関係 | ねぎし版、長谷川版では美星、鷲羽、砂沙美が関係の軸から外れている。 |
日常性 | 日常 | 非日常*5 | 日常だが終末が示唆されている*6 | ねぎし版では「お祭り」と比喩されている。 |
至る結末 | 重婚 | 魎呼か阿重霞のどちらかを選択 | 魎呼か阿重霞のどちらかを選択 | 梶島版では現樹雷皇(天地の曾祖父)も勝仁(天地の祖父)も複数の女性と結婚している。*7 |
その他、特徴的な点 | ||||
柾木家の位置付け | 樹雷柾木家の地球分家 | あいまい*8 | 樹雷皇家の別荘的位置づけ | |
柾木家の意味 | 天地達の「家」であり、家から出るときは何か事件が起きたときのみである。*9 美星は柾木家から出勤し柾木家に帰宅する。 |
TV版では地球から宇宙に舞台を移し、劇場版では柾木家が断絶崩壊する。 阿重霞は皇位継承者としていずれ樹雷に戻らねばならない。 美星はGP清音と共に倉敷市内のアパートに居住。 |
梶島版に準拠する。 | |
タイムスケール (人間の寿命) |
数百年から数千、数万年生きる人間もいる。 | 地球と同じ | 地球と同じ程度から最長で数千年。 | |
ヒロインの特徴 | 全員が基本的に有能であり自活能力を持っている。 | 美星は柾木家のメンバーから外れている。 魎呼、阿重霞共に少女的な描写。 砂沙美は皆の妹分。 鷲羽は科学者としての立ち位置を外さない。 |
美星が柾木家のメンバーに組み込まれている。 各人の距離間はねぎし版に近い。 |
*1:更にいうなら18禁アニメ作品「御先祖賛江」「アッガ・ルター」等も含まれる。なお「新・天地無用」「天地無用!in Love2」という作品もあるが、未視聴で更に酷い出来とのことで無いものとする。
*2:第一位は遥照、第三位は山田西南
*3:事件を細部まで記憶しており報告書が膨大なものになってしまう。第7話に「あいつの報告書を要約しなくて済むのは助かる」という上司の台詞がある。
*4:四皇家:柾木、神木、天木、竜木、皇家眷属:正木、上木、雨木、立木
*5:阿重霞の帰るべき場所は樹雷であり、最終話では魎呼が真っ先に天地の前に姿を現した。
*6:天地自身がしばしば、誰かを決めるまで時間が欲しいと言っている。
*7:現樹雷皇阿主沙の妻は船穂と美砂樹、勝仁(遥照)の妻はアイリと霞(霞は地球での妻、凡そ550年前に死亡)
*8:勝仁(=遥照)は樹雷皇家の正統後継者のはずだが。