シノドスセミナー出席しました
丸一日の講義の後、田中秀臣先生を囲んで少人数で食事となり講義(議論?)の継続って感じでござんした。
各位、そのせつは大変お世話になりありがとうございました。
さて、今日一日の講義で久しぶりに脳みそを絞りつくしたという感じ。
大学時代もこれくらい気合入れて勉強していたらなあと(連日こんなのじゃ体力が持たんか)。
講義で分かったこと。
- 社会福祉とか社会保障って経済学の理論にうまく組み込めない。*1
- 経済的不況に陥ると必ず現れる主張がある。それが構造改革論。
- 構造改革論のパターンは次の通り。清算主義(トコトンまでダメになってからやり直すべきだ)、自然治癒(市場の調整力に任すべき)、マクロ政策はうまくいかない(インフレに介入すればハイパーインフレになる)
- 構造改革論による解決策のパターンも決まっている。メガ・マクロ政策*2、政策のすり替え*3、人間改造主義(貧乏に耐えよう、新しい時代の経済人になろう)、産業政策*4
- 日本の経済学界は100年前から構造改革(清算主義)派とリフレ派で議論を続けている。構造改革派(福田徳三、河上肇)vsリフレ派(石橋湛山)、70年経っても飽きずに同じことの繰り返し。
- 日本でケインズ経済学=公共事業になった理由。
伊藤光春伊東光晴のケインズ思想解釈が原因ではないか。マルクス経済学との統合がケインズ理論を歪めた。 - 多くの経済学者は実態経済に興味を持たない。岩田規久男(リフレ)と翁邦雄(日銀)のマネーサプライ論争の際も注意していた人はいなかった。→合理的無知、日銀はちゃんと仕事をしているはずだという思い込みがある。
- ラビ・バトラとか副島隆彦って延々と危機論を言い続けている。そりゃ何年も言ってればいずれ当るよね。
食事の際に出た話。
- 日本の
清算清貧主義思想は禅と儒教に起因するのでは?という話(私が言った)。贅沢を求めるのは人間のあるべき姿ではないという思想(清貧の思想)。*5 - 他人に無理やり清貧主義を強制するのは良くないよね。貧しい人に貧しい生き方で満足するべきだというのはおかしいよ。
- やっぱり余裕のある生活がしたいよ。ユニクロしか選べない、選択できない生活はつまらないよね。
- 思想系の人って新時代とか新人類って好きだよね。事があるたびに、新時代が来た、人間革命だって言いたがるよね。
その他雑談的に、
- 社会福祉って恩給論と保険論があるね。
- ケインジアンも反ケインジアンも皆ケインズの子供たちだよ、でも反ケインジアンってあんまりケインズを理解しているわけじゃないなあ。
- ケインズの一般理論ってすごいや。今の経済学のアイデアの断片が全部入ってるんじゃない?
以上、つかれたあ。