学生映画ってやっぱりそうなんだねえ

http://d.hatena.ne.jp/HALTAN/20090807
http://d.hatena.ne.jp/archytas/20090806/1249517585

春録
今の学生映画の世界は「文芸映画もどき」が支配している。つまり、ワンパターンだ。すべてが同じものだ。友情の再生、家族との精神的な再会、恋人との関係の確認、ドキュメンタリィ??。庵野監督のように大怪獣が街を蹂躙する映画を撮ってみんなをおもしろがらせてやろう、という人間はいないのだ。

http://d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI/20090711
癒し、難病、妊婦ヌードとかに私は心底うんざりしているのだが、そんなところへ「破壊、殺戮、全裸、ゆれるオッパイ、グロ、ロボ、軍事」が、大名舟盛りでやってくるのだからこたえられない。そしてドーンとふんどしを締めた九州男児のように屹立する我らが……まあ、このあたりは劇場で確認してほしい。

結局こういうこった。
おそらく邦画界には「自分はこういう映画が撮りたかった」と心から断言できる監督は一人もいないんだと思う。
庵野監督の頭の中は、おそらく「怪獣、破壊、爆発、軍事、鉄(テツ:鉄道のこと)、ロボ、グロ、女の子、おっぱい」で大半が占められていて、とにかくこういうもんが撮りてえんだよ〜という欲求に忠実なシャシンを撮っているだけなんだろう(「トップをねらえ!」2話の脚本を読んだ時の感動を画にできなかったと反省したという話もあるので、脚本を大切にしていることは間違いないのだけど)。
このあたり宮崎駿監督の直弟子と言われるだけある。宮崎監督は小さい頃に太平洋戦争で空襲警報の中を避難した経験を持っているだけあって、破壊とか殺戮とか軍事的なものを描くことに躊躇いを抱えている(ゆえにロリ成分が過剰になっているのか?)ようですが*1庵野監督にはそういう躊躇いが無いのでやる事成すこと大盤振る舞いなわけです。
ちなみにガンダムの富野監督は逆襲のシャア制作時、「僕はこんなクエスのおまんこ舐めたいと思わないよ」と公言したのは有名なところであり(更に演技に納得のいかない声優をなじって泣かせるなど、エピソードには事欠かない)、名作を作る監督は普通とは違うようだ。


ともあれ、邦画の監督って「友情の再生、家族との精神的な再会、恋人との関係の確認、ドキュメンタリィ」を撮りたいと思って撮ってんのか?という話なんである。
こういうもんを撮らないとヒョーロンカとやらに評価されないから撮ってるのか、それともエーガカントクとやらの一員として文化人を気取りたいからなのか、まあ何を撮ろうが庵野監督がEOE(The End of Evangelion)でやったことのカケラにも及ばないのだが。


ヒョーロンカとやらに評価されたいと思ってるエーガカントクやその卵たちは次の動画を見てもらいたい。
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*1:とはいえ、「ルパン三世カリオストロの城」の冒頭のカーチェイスとか、「風の谷のナウシカ」でガンシップや戦車がやたら生き生きしているのは宮崎監督真骨頂と言えるだろう。「紅の豚」なんぞ空戦シーンのためだけにある映画である。