おおう、いきなり壮絶な自爆

アゴラですごいものを見てしまった。

グローバルな交易条件の悪化のもとでは、まずはデフレは止められない。 – アゴラ
「陸の資源国」の資源ナショナリズムの台頭の結果、グローバルな交易条件が悪化してしまった21世紀の日本経済では、「日本国内の企業の限界利益の伸び」≒「勤労者世帯の一人当たりの賃金の伸び」となってしまっているのである。
さらに、グローバルな交易条件の悪化はアメリカやイギリスでも同じだから、この日本経済の後を追うようにして、アメリカやイギリスの経済は、遅かれ早かれデフレへと突入してゆく。

グローバルな交易条件…、はい今死んだ、このコラム今死んだよ(松岡修造)。


いやマジで、目にした時、まさか冗談かと思いました。
なんでかと言うと、資源価格の高騰は中国発デフレ論*1の変形に過ぎないということ。多くの国に平等にかかる要因、中立的な要因でありながら、なぜ日本だけデフレかということの説明にはならないからです。
更に言いますと、日本は先進国の中でもGDP一単位にかかるエネルギーの割合がトップクラスで低い、つまりやたら効率が良いんです。*2このことからも日本が資源高騰によってデフレになっているなら日本以外の国もデフレにならなければおかしいということになるのです。


にしても、アゴラって寄稿文の質のバラつきがひどいね。

*1:安価な中国製品がデフレの原因であるという論、もちろん間違い。

*2:設備投資が十分でない新興国や途上国は非常に悪い。中国は日本に比べ10倍悪いと言われる。