物価について押さえるべきこと

えと、まずご連絡です。
仕事が立て込んでおり、前回(経済成長平均2%仮説を少しばかり考えてみた - WATERMANの外部記憶)のコメント、トラックバックへの返事を考えようにも固まった時間を作れません。しばらく日にちは空きますが何かしら書きますので宜しくお願い致します。

何が信頼を失わせるか

飯田泰之氏の「リフレ政策」について(あるいは感想への感想への感想) ( 経済学 ) - 岩本康志のブログ - Yahoo!ブログ
日本では白塚重典氏の研究で0.9%の上方バイアスがあると報告された。しかし,統計作成部局は改善に取り組んできており,現状ではバイアスはもっと小さくなっているという議論もあるので,最近の状況に即した議論をしておく必要があるだろう。
 最後に,コアCPIではなく,コアコアCPIを使え,というのは,あまりにも当然のことで,賛成である。

上念司氏の「デフレと円高の何が「悪」か」に書かれていたのですが、シカゴ大学のブローダ教授とコロンビア大学のワインスタイン教授がまとめたレポートによれば、日本のCPIで無視されている代替バイアスと品質調整バイアスを加味すると+1.8%という大きな上方バイアスがあるそうです。
つまり「小さくなっている」どころか日銀研究より遥かに大きいバイアスがあることになる。
問題は上方バイアスをなぜ日銀や政府は無視するのかということです。
日銀はデフレターゲットを行っているというのは、日銀自身がデフレを許容しないとどれだけアナウンスしたところで、上方バイアスを無視し物価上昇率がゼロ近辺になったら即座にゼロ金利解除、利上げを行うという行動から証明できてしまうんですね。
つまり、お前ら上方バイアスを知っていながら事実上デフレ状態でも利上げするだろってことなんです。行動が証明しているんですよ。
うがってみれば、日銀は日本経済を犠牲にしてでも何かを守っているのだと思われても仕方が無い。*1分かっているはずの人間が、なぜ「それ」を無視するのかという時、何らかの裏の目的があると思われても仕方が無いでしょう。

*1:日銀の天下り先である短資会社や民間銀行が国債利回りから容易に利益を上げられるよう国債利子を調整しているのだ、などと言われているのですが。