すごいぜ日銀!おれたちが言えない事を平然と言ってのけるッ

起き抜けに書いたんで文がちょっと変でした。訂正部は太字のイタリックです(大意は変わらず)

http://sec.himawari-group.co.jp/report/rss/marketnews.html?regNo=123360
早川・日銀大阪支店長更新:10/19 15:30
円高は企業の海外進出の手助けに
生産拡大のペース、10月、11月に鈍化の可能性
企業金融は半年前くらいの心配に比べると意外に落ち着いているとの印象
境目は大企業と中小企業の間ではなく、中堅と零細・個人の間にある=企業金融の状況で
個人消費は政策効果に支えられている面あるが、割と頑張っているとの評価可能
経営者の表情、どんどん明るくなっているとは感じられない

いや、すごいぜッ!モノは言い様たあ、この事だッ!
…真面目に書く…
時代の雰囲気を感じるのに最適なものって、当時作られた創作物、特に小説とかアニメとかマンガなんだよね。
例えば私の好きなアニメ作品の一つにOVA「モルダイバー」ってのがある。これって1993年に出たアニメなんだけど、この中のエピソードに、重要な話をするべく友人同士が待ち合わせしているのだけど連絡を取れずに行き違いになるって話がある(ちなみに作品の舞台は2040年代)。モチーフは有名なラジオドラマ「君の名は」なんだが、この作品が作られた時点では携帯電話が普及して無かった時代の常識で作られたエピソードだって事が分かるわけ。
また、バック・トゥ・ザ・フューチャーの2作目で主人公マーティが未来の世界で日系企業で働いている(で、不正取引らしきものをやって首になるという)って話があって、これも、作品が作られた時代における日本に対するイメージが読み取れ勢いがあった時代に作られた作品てのが分かるわけだ。
この通り、創作物って例えSFやファンタジー作品でも、書かれた時代の雰囲気や常識や技術に縛られるんだな。で、飯田先生のところでこの記事を見たときふと思ったのが、ゆうきまさみ先生の「パトレイバー」なんだよね。書かれたのは1988年から1994年、今から大体20年前の作品なのさ。
で、なんで「パトレイバー」を思い出したかというと、作品の敵役として「先進の多国籍企業、シャフト」ってのが出てくるんだな。
ぶっちゃけるとね、「多国籍企業」とか「海外進出」とかに何となく壮大なイメージを持ってたのはパトレイバーが書かれた時代、つまり今から20年前ってことなんだ。
当時はちょうどバブル景気のさなかでジャパン・アズ・ナンバーワンって言ってとにかく勢いがあった。
これからの企業は海外をどんどん攻めるぜみたいなイメージがあったわけだ(シャフトが日系かどうかは知らないが、香港系っぽい感じがする)。


それでだ、この日銀の中の人の感覚って当時そのまんまなんだ。「これからの企業は海外に出なきゃいかんよ、チミぃ」って感じなんだな。
当時は現代のような情報化が十分ではなかったから海外に進出するのって大変な問題だった。事業を拡大するのは基本的に人海戦術、人手が必要だったってのはバブル期の求人がもの凄かったってことでも分かる。
でも時代は下り現在、オフィスには人が必要でなくなった。当時は一事務所を確保しなきゃできない仕事が現代では数名のエージェントで出来るようになったわけだ。
その結果、海外の事務所どころか国内ですら事務所ですら整理したり規模を縮小する企業が増えている。国内市場の低迷によって十分な売り上げが上がらないということもあるだろうし、拠点以外には事務所を置く必要が無くなったということもある。


現代における「海外進出」ってすなわち「日本脱出」
どうしても残さなきゃいけない本社機能とかバックオフィスを除いて、主要生産拠点を丸ごと、雇用ごと移してしまうということなんだ。
生産地としても消費地としても魅力を失った日本に残る理由なんてないもんね。

今思ったけど、パトレイバーのシャフトって極東マネージャーって組織体が日本を含めた極東地区を統括してて、「長城号(グレート・ウォール)」なんていう豪華客船内に事務所を備えているんだよね。
このあたり、いかにも大鑑巨砲的なバブル時代のイメージなんだな。現代だとモバイルPCさえあればどこにいてもネット会議ってことになるのかな。