ニコニコ動画の価値とは(映像娯楽パラダイムシフト編)

ニコニコ動画? ああ、あの権利完全無視の動画を平気で挙げる最低のサイトねw 「動画コンテンツの新しい楽しみ方というものが登場してきている」はあ? そんなの観るよりも普通にTV放送を観ている人の方がまだまだ圧倒的大多数だと思うんですけど?
http://d.hatena.ne.jp/HALTAN/20090128

それはTV番組はTV放送でしか見ることができないためでしょう(理論上は)。
ニコニコ動画等にアップロード(基本的に著作権法違反)される番組も無い訳ではありませんが。
ニコニコ動画の真価は、2ちゃんねるなどの掲示板が発祥の番組実況文化と動画を組み合わせたところにあるのです。
誰だって誰かと喋りたい、でもその切っ掛けがなかなかつかめないので悩むのですが、実況というのはTV番組をネタにして駄弁るのを擬似的に再現したと言えるのです。そしてニコニコ動画はその実況を一歩推し進め、データベースに実況が蓄積されるようにした。つまりおしゃべりを空間的制約から解放したのが実況なら、時間的制約からある程度解放したのがニコニコ動画と言えるわけです。


ニコニコ動画を指して「権利完全無視」と言うのは尤もなのですが。
ですが、ニコニコ動画では「懐かしのCM」「おっさんホイホイ」などと題して20年前30年前のOMすら話のタネになっている。全視聴数からすればごくごく少数かもしれないが、楽しむ人がいる、楽しむ需要があるという点を再発見したとも言えます。
人は死によって死なない、忘れられた時に死ぬと良く言われますが、確かにそれが存在していたことをこの世に留めるという意味で、ニコニコ動画は映像文化のパラダイムをシフトさせたと言えるやもしれません。