物価の下落は庶民の味方か?

昨日のエントリでは、取引量が増えているのに取引額が増えていないということを示した。
さて、ここで言えるのは取引量が増えながら額が増えていないということは、1単位あたりの額が安くなった、つまり物価が安くなったと単純に喜んでよいのかということを考えてみる。


そもそも、物価が安くなったからと言って国内取引量が純増するわけはない。
「立って半畳、寝て一畳、天下取っても二合半」という句があるように、人間が必要して購入しなければならないものは金持ちだろうと貧乏人だろうと大して変わらないものなのだ。
詰まるところ、値段が半分になったからと言ってご飯を1日に6食食べるようなことは出来ない訳であり、何でも生産量を増やせばそれを国内で売り切ることは当然出来ず、無理やり売ろうとすれば商品価格の暴落を招く訳である。
以上から、今の景気は輸出景気だというのは国内の生産増大分を国内で消費するのではなく、輸出に回しているためであることが分かる。

もう少し考えてみようと思う。