白砂青松さんへのレスとして「追記」

どうにも話がかみ合わない - WATERMANの外部記憶

>携帯電話は操作を間違えても命にかかわったりしません。
それなら、ご自分が携帯電話を持ち出したことを反省すべきでは?
>ですが兵器の扱いは絶対に間違えてはなりません
だから、操作を簡略化することに大きな意義があるのではありませんか。

携帯電話の操作はうろ覚えでも良いということです。間違えても本人以外困りませんしゆっくり調べる時間もあります。
それに対し兵器はまず操作をマスターするところが始まりです。
ちなみに、携帯電話のメモリー機能なんて使わなくても手帳と鉛筆で事足りるということもお忘れなく。
携帯電話にメモリーする事で、もし携帯を水没させれば全てがパーになるというリスクも負うことになりますね。

操作性の向上は、その攻撃力や射程といった見ための性能以上に、その兵器の能力をアップさせられるんですよ。
何故なら、例えば射程距離がアップしたところで、その改良が活かせる場面が来るかどうかはわからない。でも操作性の向上は、どんな局面でも必ず稼働率の向上という結果を伴うのですから。

あなた方はハイテク化、ハイテク化と言いながら、軍隊がその一番大事な部分の開発に手を抜くとどうして勝手に決め付けるんでしょ。

簡単にすることばかりがハイテクじゃありませんよ。
[追記]例えばジェット機において、操作体系を整理し操縦しやすくするというのもハイテクの役目です。ですがかつてはパイロットとナビゲーターの2人で行っていた操縦をパイロット一人がやるというのもハイテクの役割になる訳で、この場合ハイテクによるサポートがあるとはいえ2人分の判断を1人で行うことになるわけです。

>十分に操縦に慣れているはずの要員であっても、米軍の将校から「あの射撃では戦車を失った」などと言われるわけです。

それが74式なら起きないとでも言いたいのですか?
それならそう言える根拠を教えてください。

自動車に言い換えれば、免許を持つ人誰もがラリーレーサーとして活躍できる訳ではないということです。
白砂青松さんの主張は、ハイテクを駆使すれば誰だってラリーレーサーになれるんだということです。
兵器というのはラリーレースとかなり似ています。
ラリーレースは主催者側の設定した時間に対しいかに誤差を少なく走り抜けるかという競技なのですが、路面状況、天候、燃料量やタイヤ状況によって変化する自車の誤差時間と基準時間の差から、次の区間をどれだけの平均速度で走るか常に計算せねばなりません。
かつてはナビゲーターが計算尺や機械式計算機を駆使して行っていたわけですが、コンピューターの出現でそれらはコンピューターに置き換わりました。
ではそのお陰で素人でもレーサーとして活躍できるか、というと出来るわけないですね(ほかのレースに比べラリーは素人が参加するのに敷居は低いですが)。誰もが同一条件に並ぶのですからレースのレベルは上がりますしドライバーやナビの負担が極端に減るわけでもありません。

兵器も確かにハイテクで操作を簡略化することは可能です。索敵や通信機能の強化、司令部からリアルタイムで敵の動向を受信し有効な行動を取るといった、電子化情報化される前であれば不可能だったことも可能になります。
ですがレースの例でも分かるとおり、それが基本的な操作の腕前を上げてくれるものではありません。もちろん扱いやすいというのは訓練の負担を下げることにも繋がりますが、それが直接判断力や経験をサポートしてはくれないでしょう。

自衛隊はちゃんと新人をモノになるまで訓練するシステムを用意しています。ただそれは現状の用を満たすだけのシステムでしかありませんから、徴兵をやるならば大規模に新人を訓練するシステムを新たに用意しなければなりません。

おかしなことをおっしゃる。
徴兵だろうが志願兵だろうが、採用数が一緒なら訓練の規模は一緒ですよ。

採用数が同じなら別に徴兵で集める必要はないではありませんか。徴兵というのは「低廉度で安価な兵を大量に集める」という手段です。
募集しても志願者が集まらないという事態を想定しない限り非現実的な話です。

だからこそ、要員を増やさず一人当たりの負担を減らせるような兵器が開発できれば、それは固定費の面でも安全率の面でも有利に働く。
ならば軍がその観点から兵器をハイテク化しようとすると、どうしてあなた方は考えないんでしょう。
人にかかる負担を減らすことが有利なら、人にかかる負担を減らす兵器を開発するなんて当たり前じゃありませんか。

その通りです。それが無人兵器の開発にも繋がっているのです。

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ハイテクが労働を強化したという逆説が説明されています。