軍隊の抱えるジレンマ

白砂青松さんの書込み


拙ブログの周辺でも、実際の護衛艦の乗組員数を減らしている事例を示して、「徴兵して人数集めても無駄」といった結論を導いている人がいましたが、これなどは当人の意図とは逆に、ハイテク兵器が扱いやすくなったという明白な証拠ですよ。もしハイテク化された護衛艦が経験豊富な者にしか扱えないような代物なら、これまで以上に乗組員を増やして経験させなければ、いつまでたっても未経験者は扱えるようにならないのですから。

軍隊というのは常にジレンマに苛まれています。
というのも、いざ有事だ戦争だという時、出来るだけ自軍の犠牲者を減らさねばならないのですが、同時に部隊にはある程度の要員を揃えないと組織自体が脆弱になってしまうということなのです。
特にこれは海軍、軍艦という限られたスペースに限られた要員を詰め込むシステムにおいて顕著であって、例えば3000人の要員を持つ戦艦は浸水や火災が発生しても対応できる人間に余裕がありますが、もしこれをハイテク化で半分にした時、ハイテク部分が壊れてしまうと3000人必要なところを半分の人数でまかなわねばならなくなる。
かといって人を増やせばいざ撃沈という時人的犠牲が増えてしまうし、何より食わせるのが大変だ。
経済の面から見れば、軍隊は飯だけ食って生産しないから人を増やすのはそのまま国家の負担になるんですね。

*1


90式戦車はそれまでの戦車に比べ、自動装填装置によって装填手を減らすことに成功し、4名から3名に要員を減らしました。
これは戦車が破壊された時の犠牲も4人から3人になる訳で、先進国としてみれば良い選択です。
ですが現場から見れば、日常の整備にかかれる人間も1人減り、キャタピラが切れた、どこかが壊れたという事態が起これば3人で対応しなければならない。
やっぱりもう一人欲しいよ、という声が聞かれるのです。

18時24分現在、2ちゃんねるが繋がりません。
ついに閉鎖か?

http://219.166.251.40/~maido3/
どうやらサーバーエラーの模様。

*1:なお、戦艦という艦種は現代にはありませんので。