官製出会いパーティって結構効果がありそうだ

http://spn00384-03.hontsuna.net/article/2237624.html
http://d.hatena.ne.jp/tyokorata/20090718/1247916717
http://d.hatena.ne.jp/tyokorata/20090726/1248575163

30歳の保健体育 ?恋のはじまり編?

30歳の保健体育 ?恋のはじまり編?

30歳の保健体育

30歳の保健体育

上記、Amazonから届いたんで読んだんだが、いや、だから出会いを作るのが難しいんだって。
とりあえず、「30歳の保健体育 恋のはじまり編」にはざっと目を通しました。
本の中で紹介されている出会いの方法は次の通り。

女性と知り合う前に男友達を増やそう 〜友達の紹介という出会い(18ページ)

非モテって交友関係が閉鎖的になってるから非モテなんだと思いますよ。この手の話は鶏と卵論になりやすいのです。

習い事 〜語学教室、料理教室、フィットネスクラブ、ホットヨガ(28〜29ページ)

こういう場に参加しづらい性格だからこそ非モテなんだと思いますが。特に後者2つは会話をする場では無い上に既婚者も多く費用がかなりかかります。これは語学教室も同様です。料理教室が無難でしょう。

お店(30〜31ページ)

店員さんに声をかけるという方法ですが、本の中でも難易度が高いと書かれています。職業柄粉をかけられますからね。

同僚(32〜33ページ)

本の中では触れられていませんが、会社によってはセクハラ・パワハラ問題に過敏になっていて軽率な行動は職を失う危険すらあります(職場内での関係悪化の問題どころの話ではない)。以前の上司も、時代が時代なら誰か紹介してやりたいんだが、時勢柄難しくてなあとボヤイておりました。職場を辞め易いアルバイト限定でしょう。
かつては男性社員の花嫁候補として相当数の女性を事務職として雇用するのが通例でしたが、昨今の経済状況により事務を丸ごとアウトソーシングする例もあり、新人を取らなくなって職場の女性の年齢が軒並み高齢化している場合もあります。

オフ会(34〜35ページ)

参加した経験がないのでノーコメント。オフ会に参加できる機会にめぐりあった事がありません。

合コン(36〜37ページ)

2回ほど誘われた経験がありますが、次に繋がらなかったですね。
合コンの難しいところは、非モテ非コミュの場合、誘われるまでのハードルが高いってことだと思います。
上手く振舞えるかどうかというのは、結局場数になってしまうわけですが、その「場」までたどり着けない人が多いわけです。

以上を総じますと

自分から出会いを求める方法 〜世の中のカップルはどこで出会っている?(26〜27ページ)

かつては兄弟姉妹の友達という紹介経路もあったのですが、一人っ子が増え、地方から都市に流れる若者が増えると、家族を頼って関係を繋ぐというのも難しくなります。
一ついえるのは、本の中では友人知人の紹介で出会う人が多いと書かれているのですが、そもそも友人知人が余りいないという人、そういう普通のやり方では出会えないから非モテになるんであって、それに普通のやり方を指南したところで意味は薄いのですよ。*1

一般的手法で効果が薄いのであれば非一般的手法に訴えるべきなのです。
例えば、滝本竜彦氏は本田透氏に、本を1冊当てたらモテモテですよなんて言ってましたが、これもいわゆる非一般的手法と言えますね。


あとは殆どデートの作法や心構えに終始しており、殆ど読むべきところはありません。記載内容は参考までにとどめ、相手の女性に恋愛初心者であることを告白して手を引いてもらった方が良いんじゃないでしょうか。

官製出会いパーティという視点

結局のところ、信頼が出来て問題がおきにくくて費用の安い出会いの場が必要だということなんですよね。
結婚相談ほど重くなく、かつ交流の輪を広げられる機会があれば良いわけです。
リーズナブルでなおかつきちんとしたケアを期待できるならば民間業者でも良いのでしょうが、民間業者は基本的に成婚をゴールとして設定するので、交流関係を広げるという視点での緩やかな関係を結ぶ場にはなりません。
本来こういうことを担う役目を果たしていたのが町内会や青年会や婦人会といったものだったのでしょうが、これら地域コミュニティの小単位が少しずつ瓦解してゆき、その代替として機能していた職場や学校というユニットも機能不全を起こしている。
出会いを個人に任せてしまえばどうしても個人の気質や能力、運によって出会いの多寡が左右されてしまうんですね。
ある程度強制性を持つ出会いのシステムが必要だと思うのです。

*1:例を挙げると、不況対策として経済学では一般に伝統的手法、財政出動金利引下げが取られます。民間需要が減った分を政府部門を増やすことで下支えし、金利を下げることで資金を借りやすくするわけです。
ですが、いわゆる流動性の罠という状況が発生する場合があります。これは、金利が限界まで引き下げられた状況において、金利期待が殆どゼロになることから債券を保有するインセンティブがなくなり、投機的動機で貨幣需要が無限に高まってしまうのです。現代では公共投資乗数効果が低く(投資に対し十分なリターンが期待できない、いわゆる無駄な公共事業)、現代日本のように国公債が積みあがっている状態だと財政出動をしたくても先立つ金が無いという場合もあります。
これに対し非伝統的手法として、経済を意図的にインフレに持っていくことで滞留資産を強制的に流動化させたり、為替介入によって自国通貨を切り下げ輸出を活性化させるというものがあります。