なぜ諦められなくなったか

最近忙しくてちょっとだけ。

2009-11-11
ちきりんが思うには、日本は他の国々より全体に「諦めるのが遅いのではないか?」と。そして「それが不幸の元ではないか?」とも思ってる。早めに諦めた方が人生が楽なんじゃないかと思うのよ。

これは単に、日本が平成バブル崩壊以降の長期停滞によって、誰にも「本来得られるはずのリターン」と「実際に得られているリターン」に乖離が生じている為ではないかと思うである。
これは飯田泰之先生の書かれた「脱貧困の経済学」でも触れられていたのだけど、バブル以前であれば一介の労働者に過ぎなくても、例えば店を持って独立するとかそうでなくてもそれなりに昇給して仕事を勤め上げられるというストーリーが存在していた。
ところが、そのストーリーが崩れてしまったのがバブル崩壊以降の長期停滞なわけ。


ちきりんさんは身の丈に合わせた人生が重要って言っているけど、そもそも身の丈に合わせてしまったら夢も希望も無いって人が少なくないんじゃないだろうか。
最近の若者の就職傾向を見ても、おそらくかつてのように出世が重要と考えている人は少なくて、むしろ自分にあった仕事とか自分がやりたい仕事という視点で職を探している人が多い。若者が3年で辞めるってのも、若者のやる気の無さよりやる気のあり過ぎ、つまり10年も下働きをやらされたくないって事なんだよね。
かつて、そういう「下働き」をやらせるための方便は「いずれ報われる」というストーリーだった。報うのは別に出世でなくても報酬でもよかったわけだ。
ところが、ちきりんさんの言う「諦めろ」ってのは「報酬を期待するな」ってことと同義になってしまっているんだよね。
(とりあえず唐突に終わる)